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小橋規實男先生のコラム 2003.12以前

2003年 12月 大和撫子を育む
 乾坤という易の言葉があり、乾は天から地球に注ぐ『天の氣』で陽性、坤は地から天に拡がる『地の氣』で陰性である。 乾徳は天皇の徳であり、進んでやまない陽性な男を表わし、坤徳は皇后の徳であり、柔順で物を成長させる力を持った陰性な女を表わしている。 日本のかつての伝統的な家族における配偶関係は、乾坤という、乾坤という陽と陰のバランスの取れた非常に好ましい状態で連れ合っていたものと考える。
 現代の女子大生の3割が電車の申で化粧し、ゴミのポイ捨てするとはなさけない。1890年(明治23年)、40歳のときに米国から来日したハーンは 松江中学に赴任し、小泉節子と結婚した。日本の文化と風土をこよなく愛して、1895年に帰化して八雲と名乗った。小泉八書の著書の中に「世界で一番すばらしい 生産物は、日本の女性である」と著わしている。
 当時の食生活は穀物を中心として、大豆から造られた味噌・醤油・豆腐・納豆、野菜、根葉、海藻、少量の動物性などであった。これらの食生活によって、 肌の美しい、献身的で愛情豊かで、心美しい女性である大和撫子がつくりあげられたのである。
2003年 11月早寝早起きの習慣を
 地球の1日は24時間のリズムを持っているのに対し、人体の生物時計の1日は25時間のリズムで動いている。何故か1時間の時差がある。 この1時間の時差を、毎日きちっとリセットして、修正しないと、日中を活動的に過ごせなくなったり、夜に熟睡できなくなってしまうのである。 特に子供から大人へと成長する長い過程では、夜にぐっすりと充分熟睡し、畳に身心を活発に活動させるというリズムが必要である。 これこそバランスのよい陰陽のリズムであると考える。
 ところが、最近、東京と埼玉で行った一歳半と三歳児の睡眠事情調査では、午後10時を過ぎてからの遅寝が50%近くに上ったという。 遅寝や夜型の子どもは、慢性的な寝不足状態となり、地球と人体の1日の時差をリセットできず、次第に時差ぼけ状態になってしまう。その結果、 日中はぼんやりと疲れた状態となって勉強や運動に集中できず、夜中の熟睡中に造られる成長や老化予防に必要な「メラトニン」と いうホルモンの分泌量も減少するという悪循環に陥る。この時間の時差ぼけを毎日リセットする秘訣は早寝早起きをして、 早朝の陽性の光を浴びることである。
2003年 10月 男らしさ女らしさ
 空間へ広がる葉は陰性で女性的であり、大地の中の根は陽性で男性的である。これらの両極は、その性質は反対であるが、 お互いに助け合う、補い会う、引き合うという3つの強力な絆が存在しているのである。
 日本の陰陽を基にした伝統的食事が、多くの間違った考えを持つ栄養学オタクによって葬られつつある。これによって、体が劣弱化し、 心の作用まで狂いはじめている。その一つに、極端なジェンダーフリーという「女らしさ」「男らしさ」を全面的に否定する考え方が増長してきている。 桃太郎や一寸法師などの民話を、登場人物の男女を入れ替えて、読み聞かせているというから驚きだ。
 男と女は法の下では完全に平等であるが、葉と根の関係のように性質は大きく違うのである。長崎での少年による俊ちゃん殺害事件には大きなショックを受けた。 もし罪を犯した少年が、ぬくもりのある女性的な母親と厳しさを教える男性的な父親という陰陽のバランスの連携の中で育まれていたら、 この悲劇は防ぐことができたものと考える。
2003年 9月  自律神経失調症について
 自律神経失調症の人が増えているようです。めまい、手足の冷え、疲れやすい、食欲がない、多汗、残尿感、ふるえ、肩こりなどの 症状を訴えます。眠っているときでも、活動しているときでも、心臓を動かし、呼吸をして、正常な体温や血圧を保ち、環境に順応できるように調節している のが自律神経なのです。これらはいずれも、弛みと締まりの陰陽のリズムを持っているのです。従って、体質の陰陽のバランスを取るように工夫さえすれば、 このような症状を防ぐことができるのです。
 夜に副交感神経、昼に交感神経が働き、休息と活動のリズムのバランスを取っているのも自律神経なのです。現代医学では、最大の原因は重いストレスに あると考えているようです。しかし、複雑な現代を積極的、創造的に、健やかに生きる為にはストレスに強い体質づくりをしなければなりません。その為には、 陰陽バランスの取れた食生活を実行し、すばらしい血液、細胞、酵素、ホルモン、腸内微生物等を持つ必要があります。
2003年 8月 健康の基本は腸内から
 腸内には、外界から栄養素と一緒にさまざまな物が入ってきます。脳の働きのない動物がいても、腸の働きのない動物はいないのです。 元気に生きて行くためには腸内を整えて、栄養の吸収力、老廃物の排テ世力を高めなければなりません。小腸は心臓、大腸は肺臓というふうに表裏の関係で 連動しています。大切な腸内ですが、多くの現代人は誤った栄養学によって肉、卵、牛乳、果物、砂糖、生野菜、食品添加物、極端な減塩、水分過剰などに よって腐敗と酸化現象が進行しているようです。肺癌、大腸癌、アレルギー、難病などの激増の最大の原因は、腸内の腐敗と酸化なのです。 免疫を司るT細胞やB細胞などのリンパ球の約60%は腸壁の中にいて、腸内を監視しています。また、腸内で独自のIELという免疫細胞が造られて、 腸内を守っています。まず、陰陽バランスを考えた日本の伝統食を中心とした食生活法で、腸内を整えましょう。
2003年 7月 「転換期を迎えて」
 陽極まって陰に転じて久しい日本です。今は陰が極度に達している時でしょう。実体の無い見せかけだけのバブル経済が崩壊してから、 家庭崩壊、価格崩壊、学級崩壊、大学崩壊,まるでことごとく崩壊の方向に突き進んでいるかのように感じられます。このような中で、 多くの人々は自信と目標を失い、むなしさややるせなさを感じているようです。
 万物は生成・発展・熟成・衰退・消滅というリズムを持ち、また生成が始まるという循環のリズムを持っているのです。始めある物に終わりあり、 終わりは又始まりを迎えるのです。もう少しで崩壊は終わり、新しい始まりが始まり、再建・再生・創造へと転換をとげることが可能となるでしょう。 この転換期に最も大切なことは、食生活法を日本の伝統食に戻し、身心ともに病んでいる多くの日本人の体質を良好なものとしなければなりません。 血液と細胞を入れ変えて、運命を好転させることなのです。新しい芽生え、を大切にしてコツコツと育てていく、 という日本人の偉大な精神を復活させなければなりません。
2003年 6月 「睡眠時無呼吸症候群」
 多数の乗客をヒヤリとさせた山陽新幹線の居眠り運転手。診断した結果は、突然眠くなり、睡眠中に呼吸が10秒以上止まる 「睡眠時無呼吸症候群」と分かりました。健康診断でなかなか見つかりにくいそうですが、全国に推定250万人以上の患者がいると言われています。 この病気を持っている人は運転などの事故を起こしやすく、心筋梗塞が6倍、脳梗塞が10倍も起こりやすくなります。
 どんな体質の人が確りやすいか考えてみましょう。よくいびきをかく、夜中にトイレに行く回数が多い、太っている、目覚めが悪く何時間寝ても すっきりしていない、アルコールをよく飲む、等の傾向の人が罹りやすいのです。これらはすべて弛み過ぎている陰性体質の人に起こるものと考えられます。 陰性飲食物を摂り過ぎると、のどの筋肉が弛み過ぎて気道が圧迫されて、息ができにくくなるのです。呼吸は、弛み(吸う)と収縮(吐く)という 陰と陽のリズムなのです。この病気は、毎日連統的に陰性に傾いた飲食物を摂り続けていると起こるのです。普段から陰陽バランスを考えた食生活を 実行しましょう。
2003年 5月 「心と体と食物の関係」
 貴方の心はどこにありますか』と質問されたとき、大抵の日本人は、手の平を心臓あたりに当 てるでしょう。陰陽五行では、 心の中心は神(シン)で、それが心臓内にあると説いています。魂(コン)は肝臓、意は脾臓、魄(ハク)は肺臓、志(ココロザシ)は腎臓というふうに。 腹を割って話し合う、腹が黒い、腹が立つ、腹を決める、腹が煮えくりかえる、などの表現は、いろいろな心が内臓にも存在していると知っていたからでしょう。
 実は、このことを証明することが起こりました。アメリカのボストンに住んでいる62歳のシルビア婦人は、オートバイ事故によって死亡した18歳の少年の 心臓移植を受けて成功しました。ところが、それ以来、彼女の性格が大きく変化してしまったのです。大嫌いなピーマンが大好きになり、普段食べなかった フライドチキンと甘い物をよく食べるようになり、ビールと若い人が大好きになり、まるで高校生みたいになりました。不思議なことに、シルビア婦人の夢に 少年が現われて、自分がウイムエルであると名乗りました。移植当日の新聞を調べたところ、その少年の事故死の記事が載っていたのです。 これで 食物がまず体をつくり、心に影響し、さらに運命をも左右することがはっきりとわかりました。
2003.4月のメッセージ
 読売新聞社が中学生以上の未成年者5000人を対象にアンケート調査しました。その結果、日本の将来は暗いと思っている人は75%、 努力しても夢が実現できないと思っている人が75%、政治家を信頼できない人が90%、と非常に内向的で悲観的なものでした。また、日本国民であることに 誇りを持てない人は33%もあり、他国に侵略されたとき武器で抵抗するが13%、武器以外の方法で抵抗するが29%に対して、44%の人が安全な場所へ逃げる、 12%の人が降参する、という本当に情けないものでした。大きな夢と希望を持つ創造的な若者であって欲しいものですが、一体何が原因 でこういうふうに なってしまったのでしょうか。色々と考えられる原因の1つに、普段の間違った食生活があるものと推測します。食生活の間違いによって、 血液が酸性の陰性傾向となっていくと、病気の七段階を徐々に上りはじめ、肉体的症状から、次第に  感情や精神面の崩壊へと移行し、 物の見方が内向して、ついに超悲観的になってしまうのです。日本人らしいすぐれた人間性回復には、まず陰陽バランスを考えた食生活を実行しなければなりません。
2003.3月のメッセージ
 「良質の母乳を造るには」 母乳にいい食事を教えてください、と妊婦の方々から質問をうけることがあります。もちろん、 その答えは決まっています。陰陽のバランスを考えた、日本の伝統食を摂るように奨めています。乳は血血(チチ)が酵素によって変化したものですから、 当然その質は、取り入れた食物の種類、料理法などによって決まることになりま す。日本の伝統食に、造血力の高い鯉こくや玄米もちなどを加えることに より、さらにすばらしい母乳を赤ちゃんに与えることができるでしょう。生まれてから1年間は、母親の血血を与える必要があるのです。母乳育児について 考えている「自然育児友の会」事務局長さんの伊藤恵美子さんはこう言っています。赤ちゃんがおいしいと感じる母乳は、米のとぎ汁のような少し 青みがかった乳白色で、甘さがさっぱりしている母乳だそうです。栄養のたっぷりあるものをとることを反対しているのです。 良質の血血(乳)を造るにも、やはり陰陽のバランスを考えた食事が最も優れているものと考えます。
2003.2月のメッセージ
 人のふり見て我がふり直せ「人のふり見て我がふり直せ」ということわざがあります。先般プロッシュを使った 数々のすばらしい体験と 理論を伝えたくて、健康指導に造詣の深いA氏に一本の電話をいれました。私の方からは久しぶりだったので、丁寧な挨拶をして、 プロッシュについて話し合いたい目的を告げ、A氏の了解を得てから話し始めました。「実はプロッシュという画期的な健康器具が開発されて・・・」と、 そこまでしか話さない内にA氏より答が返ってきたのです。こちら側の話を聞く前にあA氏が結論を下したのです。彼の答は「それよりもっとすごいものを私は 持っている。全く次元の違う物だ!! これですべての病気が治る。すぐに説明書をファックスしてあげる・・・」というものでした。あいた口が塞がらぬ気持ちで 電話を切ることになってしまいました。どうして聞く前に比較することができたでしょう。『もしかしたら、自分もそのような傾向の人種になっていないだろうか』 と、つい胸 に手を当ててしまいました。実は、聞くことと話すことは陰陽のバランスなので。A 氏は陰陽のバランスが崩れて、陽性すぎる身心になってしまったの でしょう。今年は 人の話を良く聞くことに決めました。
2003.1月のメッセージ
 陰陽学は 健康の正しい羅針盤謹んで新春のお喜びを申し上げます。新たな年をご健康で、夢と希望に燃えてお迎えできることと存じます。 これから1年を、重荷を背負って向かい風を受けながら過ごすことになるか心身ともに健康で幸運なリズムを持って追い風を受けながら過ごすことになるか、 それはあなた自身の判断力によって決まります。正しい判断をくだして、それを実行し 続ければ、必ず健康を幸運というすばらしい成果を収めることでしょう。 一つ一つの正しい判断には、正しい羅針盤がなくてはなりません。それが 無いと、色々な健康法が巷に洪水の如く氾濫している中で、どれをどのように選択して 良いのか分からなくなってしまいます。それでは、本当に成果を収めることができないのです。東洋の陰陽学こそ、正しい羅針盤となります。今年も陰陽学を生活の 中に生かして、原子肉体を整え、心を安定させて、運の良い一年を確実に手に入れましょう。その為にも、陰陽学をもっと深く学び、どんな時でも臨機応変に 対応する能力を身に着けなければなりません。今年も同じよう に、全国各地を訪問し、多くの方々と共に、この事を学ぶことができることを楽しみ にしております。
2002.12月のメッセージ
 青年海外協力隊として外国で活躍するには、まず第一に必要な条件は、体と心 がしっかりしていることと考えられます。 ところが近年、応募してくる若者の三人に一人の割合で、体に問題があるために採用できないそうです。特に歯が悪く、湿 疹などのアレルギーをもっており、 風邪も引きやすく体力も弱っているのです。特に女性は痩せすぎの方が多いそうです。誤ったダイエットを続けた結果と考えられ;ます。どちらかと言えば、 以前は元気な人たちが応募してきたので、体と心につい ては、ほとんど問題がなかったそうです。体と心とは4段階で評価されますが、 一 番高い評価4の方が多かったのです。ところが、現在ではほとんど4の評価の人 がいないそうです。体の不調は、当然心にも悪影響を及ぼすことになります。 キレたり、がまんでき ないという若者も多いそうです。私はほとんど毎月海外に赴いてかなりハードなス ケジュールを立てて活動してますが、 体と心はいつもと変わりません。食物を正し く摂りいれるよう工夫しているお陰と考えています。今こそ若者の食生活法を根 本から見直さなくければなりません。
2002.11月のメッセージ
 きんさん・ぎんさんは、100歳の時にすでにアルツハイマーに罹っていて、ボケ症状が出るはずなのに、それから5年間、 つまり105歳まで正常だったのです。これは現代医学の立場から診るとありえないことで、奇跡に近いものでした。この秘密は一体何だったんでしょうか。 きんさん・ぎんさんは、T大学病院で解剖に付されましたが、それによってこの秘密が明らかになりました。それは、朝から食べていた刺身にあったのです。 生魚にはN3系の構造をもつEPAやDHAが多く含まれ、これが血液をサラサラさせ て、血管をやわらかくして、脳内の血行をよくして、呆けを予防してくれて いたのです。現代人は血管や細胞を硬くしてしまうN6系の構造をもつリノール酸系の油を摂り過ぎているようです。これからは、 今までのN6系のリノール酸の油は控え目にして、毎日N3系のオイルを生で大さじ2杯摂りつづけましょう。美しく若返り、老化を予防することができるでしょう。
2002.10月のメッセージ
 人体は呼吸し、心臓を鼓動させ、動いて眠って、飲食物を入れて排泄する、というふうに陰陽の活動によって成り立っています。 そこには、全ての2極、すなわち陰陽のリズムを持った動きがあるのです。陰陽のバランスのとれた飲食物を摂り、小食にすると、 人間は100歳以上は優に生き られるということが私の持論なのです。なぜ小食で長寿が実現できるのか、陰陽理論で考 えてみましょう。 カロリー源である陽なる栄養素と、陰なる酸素を取り入れて、細胞内のミトコンドリア内で陰陽合体によってATPに変換してエネルギーを つくりだします。そのときに非常に陰性の強い活性酸素(極陰性)が生まれます。さらに取り入れた酸素の数%はすでに極陰性の活性酸素なのです。 大食によって、過剰に燃焼されると、それだけ過剰の活性酸素を生じることになります。 また消費酸素が多くなり、それだけ活性酸素が増えることに なり私たちの体質の陰陽バランスが崩れます。この活性酸素こそ、血液や細胞、DNAなどを傷つけて病気や老化の原因になるのです。 腹八分に禍いなし。適食にして極陰性の活性酸素を予防し、長寿を実現しましょう。
2002.9月のメッセージ
 寝つきが悪い。途中で目が覚める。このような不眠症が増えているようです。 「日本人の2人の1人は不眠症の疑いがある」という ことを、北里大学の村崎光邦名誉教授が日本睡眠学会で発表しました。寝不足状態がつづくとイライラして元気が なくなります。体と心がますます 蝕まれていくことになるでしょう。ぐっすり眠れない人は 大脳の機能が低下して、免疫力が弱まって病気に罹りやすい状態に陥ることになります。 そんな人が2人に1人の割合というから、これはわが国のとっても由々しき 一大事なのです。休息と活動は陰と陽のリズムなのです。地球は夜という陰、 昼という陽が リズミカルに繰り返されています。悪夢を見ない深い睡眠を実現するには、 まず陰陽のとれた食生活によって健康な「中庸体質を」をつくり あげることです。それによってのみ夜は自然に眠くなって熟睡でき、朝はばね仕掛けのように目覚めて活動的なものとなるのです。要するに熟睡は陰陽の バランスを取る事によって実現できるのです。
2002.8月のメッセージ
 ケネディ大統領の経済顧問で、ノーベル経済学賞を受賞したポール・サミュエルソン氏は21世紀の新しい経済成長のカギは 『中庸にあり』と説いています。労使という陰陽の両極で 見ると、労働者側から見た福祉という立場と、使用者側から見た効率という立場の両極の バランスが大切となります。これからの場合はこの両極のバランスが大切と言う事の なります。これからの時代はこの両極のバランスが取れた『中庸』を 考えた経営者が 大成功を収めることになるのです。多くの人達にとって、どちらかの側に傾いている方が、興奮を大きく感じ、両極の間の『中庸』は何と なく退屈に感じるかもしれません。しかしそれが人間の生活をより良くしたでしょうか。食物と人間の関係も同じように、陰陽のバランスが取れた食物を 摂る事によって、健全な『中庸体質』を実現できるのです。経済の『中庸』が、これからの時代を生きる人 たちの生活をよりいっそうよくしてくれるので しょう。そして、陰陽バランスを考えた『中庸』を めざした体質づくりが、心身共に病んでいる現代人に救いをもたらしてくれることでしょう。
2002.7月のメッセージ
 イタリア人医師のセベリノ・アンティノーリ氏は「クローン技術による妊娠に成功している」と発表しました。事実とすれば、 史上初のクローン人間が今年中に誕生  する可能性があります。多くの国では、クローン人間造りは省令で禁止されているのですが、 アンティノーリ医師は制限の無い地中海沿岸諸国でクーロン人間造りに取り組んでいるのです。世界で初めてクローン羊ドリーを誕生させた英国の イアン・ウィムレット博士が「世界でこれまで作られたクローン動物には、すべて何らかの以上が認められると 発表しています。それは体の巨大化、 過度の肥満や胎盤の巨大化、心臓の異常、発育障害、呼吸器異常、白血球を造る機能異常、免疫機能不全などです。 人体の各器官は、それぞれ陰陽の 配合割合が異なった状態で正しく機能しているのです。これから新しい生命を作る精子と、既に役目を果たしている、しかも他器官の体細胞の核では、 陰陽の2極の割合割合に微妙な隔たりがあることは言うまでもありません。
2002.6月のメッセージ
 予防医学の普及活動を、生涯の転職として実践してこられた松藤先生から、この度貴重なメッセージを頂き掲載いたしました。 今年の10月13日に88歳の米寿をめでたくお迎えになられます。今も元気でご活躍されておられます。福岡にたびたびお会いしてお話をさせて頂いていますが、 記憶力も衰えることも無く、実に新しく深い内容のものばかりを次々持ち出されるのでいつも驚かされます。20年間に亘る長いお付き合いの中で、 松藤先生から本当に役立つ多くの事を教わりました。まず、健康の基本は正しい食生活を実行すること。免疫力を高めるには、色々なミネラルを摂ること。 特にセレニウムとR 物質の組み合わせは最高であること物心共に豊かになることは大切であるが、普段は質素な生活をすること。本当に偉いすぐれた人は、 縁の下の力持ちの仕事をしているということ。これらは松藤先生ご自身が実践しておられることであり、私の人生にとって価値あることばかりなのです。
2002.5月のメッセージ
 不安な気持ちや不眠の人達の心を安定させるための「抗不安薬」を安易な考え方で長く服用していると、薬品への依存が起こることが わかりました。依存とはそれが 切れる時に、様々な体や心の悪い症状が現れることをいいます。タバコ、砂糖、アルコール、麻薬などの極陰性によって 起こる中毒症状と同じなどです。ある痛みをもつ患者さんが、痛みに対する不安を取り除く為に2ヶ月間「抗不安薬」を飲みました。その後止めたところ、 手の震えがおき、かえって心が不安定になり、イライラや不安感などの症状が現れたのでした。イギリスなどでは、不安症状の人達に、 まずカウンセリングを中心として、薬はできるだけ少なくしているそうです。日本は欧米に比べて、カウンセリングが少なく、すぐに薬を与えてしまうことが 傾向があるそうです。欧米に比べて6~20倍もの「抗不安剤」をつかっているのが現状です。食物が体と心に影響を与える事実を考えたら、 精神力を高めるには、まず正しい食生活。そして良質の血液を造りだすことが大切などです。
2002.2月のメッセージ
 古い時代の中国の政治体制では、そこに王道を取り入れようとしていました。「王」という字の上の横線は天(無限の広がりを表す陰性)を、 下の横線は地(一点に集約された陽性)を、そしてその真ん中の横線は自然界で最終的に創造された人間と人間社会(陰と陽によって創られたもの)を 意味しているのです。これらの3本の線をつないでいる1本の垂直の線は天と地のつながっていることを示し、 そのつながりの中に生命が存在していると いうふうに考えてよいでしょう。天・人・地とは、この事を意味しているのです。 すなわち王とは、天と地(陰と陽)のつながりを理解し、それを応用し、 天と地によって創られた自分自身と社会全体を治めることのできる人のことです。陰と陽の理論を究めてそれによって正しい判断をして、自分自身と人々の 健康と幸福に役立つことを実行することが王道なのです。陰と陽を理解し、それを羅針盤として実生活に応用し、共に王道の人生を 歩みたいものです。
2002.1月のメッセージ
 ”終わりある物には必ず始まりあり”という宇宙ルールに従って、夢と希望に満ちた新年を、お元気でお迎えの事と推測しております。 如何でしょうか。 今年もともに「健康・幸福駅」行きの電車に乗って、大自然から与えられる聖なる気を充分に頂き、元気で楽しい生命の旅を続けることが 出来たらどんなにすばらしいことでしょうか。今年は、お互いにその事のために、さらに万全な準備をしなければならない 大切な年としましょう。 遺伝子を激変させ悪性化している黴菌、環境の汚染、化学質物質の洪水、悪性の電磁波、間違いだらけの栄養学と健康法。これらは、私たちの体と心を蝕み、 退化絶滅の方へと向かわせているのです。しかし、東洋にはすばらしい知恵があるのです。退化を進化へ、病人を健康人に、不幸を幸福にする秘訣が あるのです。共に学んで応用している「陰陽学」にこそ、その解決の秘密があるのです。今年も共に学ぶことを楽しみにしております。